喫煙者の漢であれば、誰しも一度くらいは「タバコ吸ってるとインポになるよ」という言葉をかけられたことがあるかと思います。

信じる人も少なくないED(勃起不全・インポ)の喫煙起因説ですが、ただの噂でしょ?と聞き流している愛煙家もたくさんいます。

「どんと来い肺がん!」くらいの精神で喫煙を続ける漢気溢れる方も、もしセックスで漢らしさを発揮できなくなれば、せっかくの漢気も台無しですよね。

そこで今回は、タバコを吸うことで本当にインポになってしまうのか、世界中のエビデンスを元に解明していきます。

勃起不全患者の約半数が喫煙者という事実

椅子に座ってタバコの煙をふかしている男性

多くの人が「喫煙=EDリスク上昇」と考える背景には、「勃起不全患者には喫煙者が多い」という報告が多いことがまず最初に挙げられます。

実際に、とある小さなクリニックでは、ED治療に相談に来た患者のなんと8割近くが喫煙者であったということも報告されています。

中国のインポ男性4千人を対象にした大規模ED研究(英文ソース:consumer.healthday.com/)においては、患者の40%が喫煙者で、これだけでもタバコと勃起不全には深い関係がありそうに思えます。

喫煙でED発症確率3割増

ただ、勃起不全には様々な原因が考えられますし、タバコを吸う人の中にはお酒をたくさんの飲む人も多かったりと、タバコというよりも、そもそもの不摂生な生活習慣がEDの原因となっている可能性も考えられます。

そこで、他の研究も探ってみたところ、オーストラリアの9千人を対象としたインポ研究では、「喫煙は勃起不全の発症と深く関係しており、喫煙によってEDに陥る可能性が27%上昇する」とはっきりと結論づけられていました。

十分な睡眠や、健康的な食事をとっていたとしても、タバコを吸っているだけで約3割もEDになりやすいなんて、ちょっと衝撃です。

喫煙すると血行不良になるというのはよく言われる科学的事実。血液がペニスにいかなければ勃起しない。まぁ、確かに直結しそうですよね。

若くてもかかりやすい喫煙起因のED

ED(勃起不全)は、加齢による身体の衰えが原因となる「おじさんたちの病」という認識が一般的でしたが、実は20代などの若い世代でも「若年性ED」として発症する可能性は十分にあります。

そして、そのような若年性EDの主要原因と言われているのが、喫煙です。

18歳から44歳までの、比較的若い男性(平均年齢32歳)のみを対象に、EDの原因を調査したイタリアの研究(英文ソース:academic.oup.com)では、若くしてEDを発症している男性の39%がヘビースモーカー(1日20本以上喫煙)であることがわかりました。

喫煙者割合が異常に高い、若い世代のインポたち

そもそもヘビースモーカーな人の割合が多いんじゃないの?という希望も持ちたくなりますが、それは淡い期待と言わざるを得ないでしょう。

イタリア全体では、同世代(18歳〜44歳)におけるヘビースモーカー人口はたったの4%で、いかに若きED漢たちに愛煙家が多いかがわかります。

「まだ若いから大丈夫」と安心している喫煙者のあなた。インポの恐怖はすぐそこまで忍び寄って来ているかもしれませんよ。

喫煙でED(勃起不全)が発症するメカニズム

煙が出ているリンゴ

ここまで読んだだけでも、喫煙とEDが深く関係していることはお分かりかと思いますが、では、一体タバコの何がインポを引き起こすのでしょうか?

実は、ペニスの勃起には、ペニスへの血液運搬が大きく関わっており、それを阻害してしまうのが、タバコに含まれるニコチンと一酸化炭素です。

ペニスにとっても百害あって一利なしの喫煙

そもそも我々のペニスというのは、大量の非常に細い血管で埋め尽くされた、海綿体組織というものでできています。

そして、ペニスの勃起は、海綿体組織内に張り巡らされた微細な血管一本一本に、一気に血液が流れ込むことで起きる、いわば充血です。

ニコチンには抹消血管を収縮させてしまう作用が、一酸化炭素(CO)には血液を酸欠状態にしてしまう作用があるため、タバコを吸うと、ペニス海綿体に血液が行き届きにくい状態となり、勃起しにくくなってしまうのです。

ED治療薬にはタバコと真逆の作用がある?

バイアグラなどのED治療薬や、我々でも手軽に購入できるような精力剤などには、ペニス海綿体への血流を良くするための、血管拡張成分が含有されています。

例えば、精力剤で有名なマカエンペラー()というサプリがありますが、これには血管を拡張し、血流を促進させるアルギニンやシトルリンという成分が入っています。

これらの成分の働きによって、収縮してしまっていたペニス海綿体により多くの血液が流れるようになり、勃起が促進され、セックスが気持ちくなる、というメカニズムです。

喫煙が原因でバイアグラが効かないことも

「喫煙者にはバイアグラが効かない」ということもたまに耳にしますが、これは、喫煙とED治療薬や精力剤が、血管に対して全く真逆の働きかけをしているためです。

1日の喫煙本数が多ければ多いほど、血管が収縮されたり破壊されたりする回数が多くなるわけですから、当然、血管を広げ、血流を正常に戻そうとするED治療薬の効果は落ちてしまうのでしょう。

アイコスでも勃起不全は引き起こされる?

アイコス(iQOS)やプルームテック(Ploom TECH)、グロー(glo)など、体への害の少ないタバコとして愛煙家から大人気の加熱式タバコ(電子タバコ)ですが、これらのタバコには、ED発症の心配はないのでしょうか?

タールなどの有害物質が低減されているため、普通のタバコ以上にスパスパ吸ってしまうという方も多いと思いますが、実は、アイコスでも勃起不全になる可能性は十分にあります。

ペニスにとっての致命傷は、タールではなくニコチン

上述したように、EDの原因となりうるの成分は、ニコチンと一酸化炭素です。

「タールが出ない」「有害物質が少ない」を謳い文句にしている加熱式タバコですが、実は通常のタバコ同様、ニコチンは含まれています。

電子タバコは「普通のタバコよりは少しまし」な程度

電子タバコからは、ペニスにとってのもう一つの脅威である一酸化炭素は出ない(もしくは微量)ため、「通常のタバコよりはEDになりにくい」と言えるかもしれません。

しかし「害が少ないから」と、アイコスなどに乗り換えてから、以前よりも吸う本数が増えてしまっている方は、かえってインポのリスクを高めているかもしれませんので、要注意です。

メンソールタバコでEDになるという噂の真相

もう一つ気になるのが、ずいぶん昔から都市伝説的に語り継がれている、「メンソールのタバコはインポになる」という噂です。

タバコである以上、ED発症の可能性を高めることには変わりありませんが、メンソールの方がより勃起不全を引き起こしやすいのでしょうか?

メンソールかどうかは関係ない

メンソールのスースー感を演出してくれる添加物や香料を調べてみたものの、特にEDとの関連が疑われるような成分は見つかりませんでした。

よって、メンソールかメンソールじゃないかは関係なく、タバコだったらどれでも勃起不全になる可能性を高めるということになります。

禁煙すればED(勃起不全)は治るのか

ベンチに座って一服しながら考え事をする男性

結論から申し上げると、現在あなたが1日20本近くタバコを吸っている、いわゆるヘビースモーカーであれば、タバコをやめることによってEDが治る可能性は高いと言えます。

また、一日10本程度、もしくはそれ以下のマイルド喫煙者だとしても、長年にわたって吸い続けている場合、禁煙によって勃起不全の症状がなくなる可能性は十分に考えられます。

禁煙によって改善される血流

冒頭でも触れたように、ペニスの勃起は充血で、勃ち具合は血流が全てを左右すると言っても過言ではありません。

興奮時には、脳から勃起を司令する信号が出されますが、例え脳や伝達神経が正常に働いていたとしても、血流に問題があればペニス海綿体に血液が十分に供給されず、勃起も起こりません。

セックスをしたい気持ちはあるし、ムラムラもするのに、どうしても息子が言うことを聞いてくれない」といった悩みをお持ちで、もし喫煙者なのであれば、「タバコをやめるたらペニスの勃ちがよくなった!」なんてことも有り得るでしょう。

数週間の禁煙でもED改善に効果有り

私たちの体には自然治癒の能力が備わっており、禁煙開始から2週間から12週間で、循環機能が回復し始めると言われています(喫煙本数や喫煙期間、体質によって個人差はあります)。

実際に、禁煙によるED症状の変化を調べた調査(英文ソース:time.com)では、8週間禁煙をした男性の75%(4人中3人)に、ED症状の回復が見られています。

その他にも、禁煙によって勃起不全症状が回復する結果となった研究は多数あります。

禁煙でペニスもサイズアップ!?

ペニス海綿体に流れ込む血液の量が勃起時のペニスサイズを左右しているため、「禁煙したらペニスがでかくなった」という報告もあります。

海綿体が溜め込む血液量が増えただけで、厳密にはペニス自体が大きくなったわけではありませんが、禁煙によって、息子に隠れたポテンシャルを100%引き出すことも可能になります。

喫煙で増大サプリの効果が下がることも

いま話題のペニス増大サプリの詳しいメカニズムはさておき、喫煙とペニス増大サプリは互いに真逆に近い作用をもたらします。

クラチャイダム等の精力剤同様、L-シトルリンなどを主成分とする増大サプリにも血管拡張作用のある成分が入っています。ペニスの増大には血行不良の解消は欠かせません。

よって、喫煙によって血管が収縮される度にサプリやED治療薬の効き目は阻害され、喫煙の頻度が高ければ高いほど、「飲んでも全く効果なし」ともなりかねません。

せっかくのお金をドブに捨てることになってしまいますので、ペニスサイズで悩んでいる方はもちろん、さらなる高みを目指す漢たちも、増大サプリを使い始めたら禁煙、もしくは減煙を考えてみるのもいいでしょう。

禁煙してもEDが治らないケース

勃起不全との関係性はもはや疑いようがない喫煙ですが、それ以外のことが原因で発症してしまうEDもあります。

「禁煙しても一向に良くならない」「喫煙者ではないのに勃ちが悪い」という方は、以下の要因を疑う必要があるかもしれません。

運動不足

これまでお伝えしてきた通り、勃起には「血流が鍵」となります。

血流の悪化の要因として考えられるのは、喫煙以外にも、運動不足などがあります。

デスクワークばかりのお仕事をされている方などは特に、体内の血液が滞りがちです。たまにはジョギングで汗を流してみるなど、心臓を動かし、血液を体全体に巡らせるような活動をしてみるといいでしょう。

緊張や不安

勃起不全には、精神的な理由によって勃起が正常に発動しない、心因性EDというものもあります。

心因性EDは、「セックスあがり症」とも言われ、心の中に「緊張」や「不安」などの邪念があることで、脳から信号がうまく発信できず、勃起が引き起こされないという症状です。

  • 相手女性のあまりの美しさに緊張してしまっている
  • 自分のペニスやセックステクに自信がない
  • 明日のプレゼンテーションのことで頭がいっぱい

など、セックスによる自己の快楽以外の部分に気持ちがある状態では、勃起しにくくなってしまいます。

ペニス感覚の鈍化

最近の若者に多いと言われるのが、ペニス感覚の鈍化によるEDです。

このタイプのEDは、誤ったオナニー方法が原因となっているケースが多く、オナニーでは勃つのにセックスになると勃たない「セックスED」とも呼ばれます。

具体的にこの症状は、テンガ(TENGA)など、非常にレベルの高いオナニー用セックストイを使いすぎたり、自分の手で強く握ってしごくオナニーをしすぎたりして、「女性器に挿入する以上の強い快感にペニスが慣れ、セックスでは感じられなくなってしまった」状態です。

このような場合には、オナ禁によってペニスの感度を高めたりするといいでしょう。

脳の鈍化

こちらも最近の若者に多いのですが、視覚的に強い性刺激を受けすぎることで発症してしまう、セックスEDです。

1つのAVを何度も見ていると、慣れてしまってそのうち「見てもあまり興奮しない」となってしまいますよね。それは単に、脳が目から入ってくるその性的刺激に慣れてしまった(鈍化した)ということになります。

パソコン一つで何百何千というAVが閲覧可能な現代において、日々のオナニーは、非常に簡単に脳を鈍化させてしまいます。

「AVでは勃つけど実際のセックスでは勃たない」という症状がある方は、AV視聴を控えることで症状が緩和されるかもしれません。

その他、EDの原因として考えられる要因や改善策については、こちらの記事もチェックしてみてください。

まとめ

いかがでしたでしょう?

様々な噂も飛び交う「タバコとED」ですが、今回リサーチを元に解明した点をまとめると

  • タバコに含まれるニコチンと一酸化炭素によって、勃起不全が引き起こされる。
  • 若い世代で発症するEDには、特に喫煙が原因である可能性が高い。
  • IQOSなどの電子タバコでも、勃起不全に陥る可能性は十分にある。
  • タバコは、メンソールであってもそうでなくても、勃起不全への影響は同じ。
  • 喫煙によってED治療薬や精力剤などの恩恵が落ちる(なくなる)可能性がある。
  • 禁煙によって、EDの症状がなくなることは珍しくない。

日々のタバコがもたらすペニスへの害は、もはや疑う余地はありません。

ペニスをあきらめるか、タバコをあきらめるか。

セックスのことを考えればタバコをやめるのが一番ですが、どうしてもやめられない(やめたくない)方は、精力剤の力を借りてみるのもいいでしょう。

煙草を指で挟んでいる男性